継電器・コンタクトテクノロジ研究会の概要
この研究会は約60年前(昭和26年)に東北大学で「継電器研究会、正式には東北大学電気通信研究所継電器研究会」という名のもとに、松平正寿教授を会長、真野國夫助教授を副会長として発足しました。当初は東北大学関係者の研究発表を中心とした研究会でしたが、当時、第二次世界大戦後の電話の疲弊を解決するため、電電公社、それに関連する電話機、交換機製造メーカが加わり、研究活動が活発化しました。しばらくして、会長には副会長の真野國夫教授が当たり、私的な研究会を公的なものとするため、現在の電子情報通信学会(旧電気通信学会)の中に機構部品研究会(現在の機構デバイス研究会)を発足させました。つまり、現在の機構デバイス研究会は継電器研究会から分化派生したわけです。両研究会が両輪となって、機構デバイスとその関連の研究発表の場を展開して来ました。
平成12年3月を以って、真野國夫会長は高齢を理由に退任し、後任に玉井輝雄(当時兵庫教育大学教授)が当たることになりました。これを機会に会の名称も一新し、「継電器・コンタクトテクノロジ研究会」とし、また、内容も一新して同年4月から活動を開始しました。現在、産業界や大学、諸外国の関係者から多大のご支援を受け、国際的研究発表の場となっております。
この研究会の主たる目的は、会の名称が示すように、継電器(リレー)に代表される機構デバイス(コネクタ、スイッチ、マイクロモータ、リードリレー、電気接点や接触部、はんだ・溶接、プラスティック材料、ばね材料等々)と、そこで使われている電気接触部の諸問題を、広く表面・界面の問題を科学から工学や技術へ展開し、産業化と大学や関連の研究機関と連携して、研究発表会や啓蒙的講演会・講習会等を企画して、この分野の学問的発展と優秀な製品の開発を推進するものであります。
この分野は、半導体デバイス等の分野に比較して、大変地味でしかも電気接点等の接触部の表面の関係した問題は非常に複雑で、広い範囲の学問分野にまたがる境界領域の問題です。そのため、専門書や解説書は非常に少なく、その上、既知の技術や知識の伝承もままならない状況にあります。しかし、マイクロマシン技術の進歩でマイクロやナノスケールでの機構デバイスが出現する趨勢にあります。このようなナノスケールでの電気接触部での現象はわれわれが今までに経験したことのない未知の問題が山積しています。このように、この分野は、エレクトロニクスの世界で大変重要な責務を担っております。このような状況にあって、本研究会の意義は大変大きなものがあります。
この研究会は毎月開催すること、会員制はとらず、誰でも出席でき、誰でも発表できることを基本方針として、機構デバイスの研究発表とその情報の普及推進を中心としております。毎回のプログラムの発送で、対象とする方々を把握します。とくに、この研究会の特徴は発表と議論に要する時間を一人約1時間と十分な時間を設定し、発表者と出席者とが自由な雰囲気で十分に議論を尽くせるようにしていることです。当日は、講演内容の資料をまとめた冊子を配布いたします。
会の運営にかかる経費は、賛助会を構成して、この会の趣旨に賛同される企業の賛助会員からの年会費の拠出でまかなわれています。 以上
連絡先名称 「継電器・コンタクトテクノロジ研究会」
Research and Engineering Society for Electromechanical Components and Contact Technology in Japan
事務局 玉井 輝雄
住 所 〒277-0016
千葉県柏市八幡町 3-64, エルコンテックコンサルティング (ElconTechConsultingInc.) 内
E-mail t.tamai@wave.plala.or.jp
電話番号 04−7113−4020